ここでは、盲学校の授業で使われている教科書や教材・教具について紹介します。
教科書
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○点字教科書 |
教科書の内容を点字や点図で表した教科書です。出版社は限られていますが、ほとんどの教科の点字教科書があります。
※画像は小学2年生の算数の点字教科書 |
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○拡大教科書 |
弱視の児童生徒が学習しやすいように文字の大きさや字体が工夫されています。通常の教科書を単純に拡大したものではなく、見やすいように図表の配置を配慮するなど再編成されています。 18・22・26ポイント(小学校低学年は30ポイントも)の文字の大きさから児童生徒にあった教科書を選びます。 |
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○マルチメディアデイジー教科書 ○UDブック教科書 |
視覚障害や学習障害等の児童生徒のためのデジタル教科書です。パソコンやタブレットを使用します。 文字の大きさや色を変えることができ、また音声でも教科書に書かれた内容を伝えます。読んでいる部分に色が変わる(ハイライト)など、いろいろな機能があります。 |
拡大する
読む
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○書見台 |
教科書やプリントを立てかける台です。机に置いたプリントに顔を近付けると下向きになります。眼圧や身体へ負担がかかります。適切な角度をつけることで、姿勢を正し、目や肩などの負担を軽減することが期待できます。 |
点字を打つ
計算をする
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○視覚障害者用のそろばん |
このそろばんは、手で触って玉を確認するので、簡単に玉が動かない仕組みになっています。 点字使用者は紙に書いて筆算することが難しいため、暗算がとても重要になります。しかし、ケタが大きくなった計算をする時にはそろばんを使います。小学生からそろばんを使う練習をします。 |
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○音声電卓 |
押した数字、+-×÷、答えを音声で伝えます。 |
作図をする
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○レーズライター(表面作図器) |
シリコンマットの上に専用の用紙をセットし、インクのでないボールペンでかきます。ボールペンでなぞった部分が盛り上がり、触って確認することができます。 簡単な絵や図、漢字をかいて児童生徒の理解を促します。 |
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○視覚障害者用定規セット 分まわし |
盲児用の黄色の定規セットには、三角定規、分度器、分まわし(コンパス)があります。定規等がずれにくいようにピンを差し込む穴も空いています。目盛りは膨らんでおり、触って長さや角度を確認できるようになっています。 分まわしは端にピンを刺して円の中心として固定し、他の穴に筆記用具を入れて(半径になる長さ)、グルッと回すことで円を描くことができます。
弱視用の定規セットは、数字がはっきり見やすいように配色が工夫されています。 |
触って学ぶ
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校舎模型 画像の模型は、シールの貼られた部分に触れると教室名を音声で伝えます。 |
立体コピー機 特殊な紙に図や模様等をかき、それを機械に通すと、かいた部分が盛り上がり触れます。 |
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地図 海岸線や標高に応じた段差をつけ、触って形などを確認できるようにしている。 |
地球儀 海岸線や山脈等に凹凸があります。いくつかの国や河川等に点字を貼り付けています。 |
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触地図 学校や目的地周辺、経路をマグネットや段ボール等で表し触れるようにした地図です。歩行学習前に、商業施設の配置、経路、車線数等を確認することができ、見通しをもって取り組めるようにします。 |
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いろいろな模型
かやぶき屋根 火縄銃 日本刀(模造等) 触る対象が大き過ぎる場合、全体像を把握することが難しいので、模型は重要です。 生き物や教科書等に出てくる物の模型を全て準備することはできませんが、一つの経験や理解は大切です(五重塔がわからなくても、三重塔がわかればイメージが持ちやすいなど)。 |

